お客様に注文していただいたランドセル。
現在心を込めて、一つ一つ丁寧にお作りしている最中です。
ご注文いただいたランドセル、どのような工程を経てランドセルの形になっていくのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、萬勇鞄のランドセルができるまでの過程をご紹介いたします。
ランドセルができるまでの8工程
①一枚の大きな革に下書きをする「型入れ」
一番初めに行うのが型入れ。
ランドセルになる前の革というのは、大きな1枚の状態です。
その大きな革を裁断するために、下書きを入れていくことを型入れと言います。
天然皮革は、元々は牛や馬の革なので、シワや怪我の跡が残っています。
ですから、熟練の職人がランドセルのそれぞれのパーツに適した部分をしっかりと見極め、厳選した部位に型入れを行っていくのです。
②型入れした革の「裁断」
型入れした革は、ランドセルのパーツごとに裁断していきます。
毎日何十枚もの革の裁断を行っていきますが、お客様の手元に届くのは一つのランドセルだけです。
このランドセルを使うのはどんな子だろう。
そんなことを想像しながら、一枚一枚丁寧に、心を込めて裁断していきます。
③革の厚みを調整する「革すき」
ランドセルに使われている革というのは、パーツによって厚さに違いがあります。
ですから、革すきを行うことによって、パーツごとに適した厚さに調整していくのです。
この革すきにより、ランドセルの強度や軽さに違いが出てきてしまうことも…。
すぐに型崩れしてしまうようなランドセルでは、お子さまだけではなく、パパやママも悲しいですよね。
元気いっぱいのきみに負けない、丈夫なランドセルに仕上げるために、
熟練の職人がコンマ数ミリ単位で、革の状態を見ながら慎重に革すきを行い、厚みを調整していくのです。
④ランドセルのパーツをつなげていく「ミシンがけ」
革すきまで終えたら、いよいよミシンをかけていきます。
萬勇鞄で使っているミシンは、創業当時から使われ続けているミシン。
伝統のミシンを職人が丁寧に使い、ランドセルの形を作っていきます。
実はランドセルのパーツごとに、異なるミシンを使用しています。
誰よりもたくさんのランドセルと、その先の笑顔を見てきたミシン。
ミシンの先の笑顔を守るために、働き者のミシンは今日も活躍しています。
⑤貼り合わせの下準備となる「のりづけ」
背当てと内装部分などを貼り合わせるために行うのがのりづけです。
ムラにならないように、丁寧に丁寧に。
馬毛のブラシでまんべんなく、ゴムのりを塗っていきます。
⑥パーツの「貼り合わせ」
出来上がってきたランドセルのパーツを、貼り合わせていきます。
貼り合わせたときにゆがみやズレがあると、見た目が悪くなってしまうだけではなく、故障の原因になってしまうことも…。
そうならないためにも、職人が慎重に手作業で貼り合わせていくのです。
⑦手縫いの前準備となる「目打ち」
手縫いの前準備として行うのが目打ちです。
革とは固くて丈夫なもの。
手縫いでも縫いやすいように、穴を開けていくのです。
丈夫で強いランドセルにするためには、大切な作業なのですね。
もうすぐ完成間近!ドキドキワクワクしてきます。
⑧最後の仕上げの「手縫い」
最後に仕上げの手縫いを行っていきます。
ランドセルの中で一番負荷がかかり壊れやすい、背あてと肩ベルトの部分。
ここを手縫いで仕上げることで、簡単には壊れない、丈夫なランドセルにします。
一針ひと針に想いを込めて。
チクチクチクチク。丁寧に縫っていきます。
一つ一つに心を込めて
8つの工程を経て作られるランドセル。
6年間を一緒に過ごすおともだちはどんな子なんだろう?
きみに会える日を、今か今かと待っています。
来年の春、とびきりの笑顔に出会えるように、職人たちも一つ一つ丁寧に、心を込めて作っています。
お手元に届くまで、もう少しお待ちくださいね。